東京大島かめりあ空港って知ってますか?
これから夏も迎え、どこかに行ってみたいなあ。あんまり遠くなくて、いつもと違う気分が味わえるところないやろか。島なんかどうやろか、と地図を見ると一番近いのは伊豆諸島の「大島」。
ん?飛行機で調布から25分?高速船でも1時間45分?ほんとにですか?近いのね。なになに大島の6月の気温は25度くらい。いい気候じゃあ、ありませんかあ。
感染対策もバッチリして、大島、行ってみたいなあ。
ということで今回は港湾局からこんなお知らせです。
大島空港はいつから?
大島空港は1944年8月に陸軍飛行場として開設されました。終戦後、1952年4月に村営飛行場として再開設。その後、離島振興の一環として1960年から空港整備に着手、1964年6月に都営の第三種空港(現在の地方管理空港)として供用が開始されました。
かつて大島空港には全日本空輸株式会社(ANA)のジェット旅客機が羽田~大島便を就航していましたが、高速ジェット船との競争激化などで利用者が低迷。2015年10月に運休、事実上の撤退となってしまいました。
現在は、新中央航空株式会社(NCA)のターボプロップ(プロペラ)機が調布~大島間を、東邦航空株式会社の東京愛らんどシャトル(TAL)のヘリコミューターが大島~利島間、大島~三宅島間を結び、本土と島しょを結ぶ交通拠点として重要な役割を果たしています。
ジェット旅客機が来なくなった後、延長1,800メートルの滑走路はその半分の長さでも十分となり、能力を持て余していました。もったいないですし、維持費もかかります。
そこで、この滑走路のポテンシャルを活かして大島空港の、そして大島町の活性化につなげていこうと、2016年頃から様々な取り組みを開始しました。
まず取り組んだのが、東京2020大会を見据えたビジネスジェットの誘致でした。大会期間中は羽田や成田の駐機場が不足し、本土から近い大島にビジネスジェットの回航需要が見込まれたためです。駐機スポットの拡大や給油車の配備などを行い準備は万端でしたが、残念ながら東京2020大会は無観客開催となってしまいました。
ビジネスジェットの誘致と平行して、チャーター便の誘致も2019年頃から本格的に開始しました。
チャーター便とは旅行会社などが航空機を借り上げ、顧客のニーズに合わせて不定期運航を行う「貸切直行便」のこと。地方空港や離島空港の有効活用・活性化策として注目されています。
名前が決まりました
2021年度に入り、大島町からの要望を受けて大島空港に愛称をつけることにしました。
大島空港のことや大島の魅力を多くの方に知ってもらうため、愛称は公募。その結果、全国から延べ4,717件も案が寄せられました。それそれの愛称に込められた皆さんの「大島愛」が感じられ、これは真剣に選ばねば!となりました。
選定委員会において候補を選定した後、小池都知事が最終決定し、2021年7月9日に公表したのが「東京大島かめりあ空港」という愛称です。この愛称は、地図表示や道路標識、バス停標柱にも使用されるようになり、じわじわ浸透しています。ちなみに「かめりあ」とは大島を代表する花「椿」の英語名。海外の人にも親しんでもらえるように、という思いがあります。
「かめぼう」 誕生
さらに認知度をあげようと、キャラクターをつくることに。なんと港湾局職員がデザインを考えました。
地元の方に長く愛され親しんでもらえるよう、選定には大島町の小中学校の児童・生徒の皆さんに関わっていただきました。443名の投票により、東京大島かめりあ空港のキャラクター「かめぼう」が誕生しました。
ちなみにこちら、残念ながら落選したキャラクター。
ちょっと不思議なポスター3種
大島の名所とかめぼうのコラボポスターです。かめぼうはどこにいるかな?
祝・FDAチャーター便初就航
そして2022年3月24日、ついにチャーター便初就航が実現しました。運航会社は株式会社フジドリームエアラインズ(FDA)です。
天候に恵まれ、大島町の皆さまにも温かく出迎えていただきました。また2015年10月以来のジェット旅客機の着陸ということもあり、多くのメディアにも取り上げられました。
現地でチャーター便を出迎えた三辻利弘大島町長は「こんなに多くのひとが空港に集まっている風景は久しぶり」「全国各地の空港から直接ご来島いただけるという、新たな旅の選択肢ができたことで当町の活性化につながることを期待します」と話されました。
港湾局からのお知らせ、いかがでしたか?
愛称命名、キャラクター誕生、チャーター便の初就航と、にわかに活気づく東京大島かめりあ空港。まずは今後も継続的にチャーター便が就航することを期待しています。
「空港から大島町を元気にするぞ!」とみなさん意気込んでいるとのことです。