チャーター機のときからずっとコロナ最前線 都立駒込病院
新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。またコロナワクチンに関する情報は首相官邸のウェブサイトをご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
見出し画像

チャーター機のときからずっとコロナ最前線 都立駒込病院

都立駒込病院はもともと、がんや感染症のエキスパートですが、現在はコロナウイルス治療最前線の病院として日夜コロナと闘っています。その駒込病院の様子を取材し、また同病院の医師で感染症センター長でもある今村顕史さんにお話しを伺いました。

画像1

修正_8109489

呼吸の苦しさや味覚・嗅覚の異常など、コロナ治療後の後遺症について、看護師が電話で相談に応じています

画像3

至るところに設置された陰圧計で陰圧をチェック

陰圧とは、外よりも気圧が低い状態のことで部屋から部屋への相互汚染を防ぐために使用される隔離技術です。

画像4

スタッフのカンファレンスの様子

画像5

保健所などから電話が入り、医師が入院受け入れの調整をしています

画像6

インタビューに応じてくれた今村医師

今村医師インタビュー

重症患者を治療する際の大変さや患者に対応するときに気を付けていることはなんでしょうか

患者さんは隔離入院として入ってきます。通常の診療環境とは違います。
自分がどうなっていくのか、また治療が自分に効くのかなどかなり不安だと思います。隔離されるため家族とも頻繁に会えません。そのような中で患者さん、ご家族の精神的サポートを含めた日々の治療を続けています。

コロナ患者を多く受け入れていることについての大変さを教えてください

武漢からのチャーター機やダイヤモンド・プリンセス号からの受け入れ時から、ずっと患者を診続けています。コロナは患者さんの精神的負担が大きいです。患者さんの負担が大きいということは医療の負担も大きいということです。それを1年以上続けています。また、ここで働いている以上、自分が感染してはいけない、持ち込んでもいけない。診療の中でも緊張が続きます。
家に帰っても決して普通ではないんですね。皆さんと同じような生活はできない。そういう中で各自気をつけて生活しています。精神的負担や疲労感が大きくなっていますが、命を守ろうと使命感を持って頑張っているところです。

具体的なエピソードを教えてください

第3波のとき、都内では高齢者のクラスターが頻発していました。多くの人がここに運ばれてきました。介護度の高い患者さんが多く、なかなか受入先が見つからず最後に私たちのところに来たのです。介護度の高い患者さんは、よりケアも必要となります。非常に大変な状況を乗り越えた経験でした。

コロナ患者受け入れについて、どのような工夫を行っていますか

患者さんはコロナと診断され、どういう風になっていくのか全くわからないで入院してきます。今後の見通しや治療方法を丁寧に説明し、それぞれの問題点や入院して困っているところはないか、丁寧に聞いていきます。
普通の入院よりも不便な環境だと思うので、患者さんがストレスをためないように話しをしながら進めています。

病床の調整の難しさはどんなところですか

ここはもともと感染症専門の病院でしたから、個室もありました。でも、それだけでは間に合わないので他の病棟も開けて対応し、効率的に受入できるよう心がけています。
ここは最後の砦というイメージがあるようで、都の調整本部や保健所からの依頼も多く、難しい対応を迫られることも多々ありますが、自分たちのところで受け入れできるように頑張っています。

現在のコロナ患者の傾向は

いま非常に難しいところに来ています。というのも変異株がどんどん増えている。感染力も強いし重症化率も高いです。これまでとは全く違う局面を見せています。ここからどうなっていくのか誰も予想できない。これまでの経験を活かし、起こりうることを予想しつつ、どうなっても対応できるように準備する、そういう段階に来ています。

病院の使命は何だと思いますか

都立・公社病院は医療の中のセーフティネットとしての役割を担っている、とわたしは思っています。なかなかサポートを得られない人を含め、セーフティネットとして活動することはコロナでも変わりません。困る人が多ければ多いほど役に立てることが、この病院の使命だと思っています。この思いをみんなで共有しながら一歩一歩前に進んでいます。

これまでの別の感染症との対応の違いはありますか

隔離を必要とする患者を多く見てきましたが、これだけ多く、対象の患者を診ることは経験がありません。これがパンデミックなんだと。パンデミック、と知ってはいましたが現場で実感しながら進んでいるところです。
また、不安という点ではほかの感染症とは違うと思います。コロナは社会の中でも差別などいろいろな問題を抱えていますから。

病院にとっても新しいチャレンジだと?

そうです。収束が見えない。国内がもし収まったとしても世界のどこかで感染が続いていれば、国交を開けばまた入ってきます。ワクチン接種も進むでしょうが、並行して感染する人もいるでしょうし、治療はずっと続けていかねばなりません。

昨年、今村さんは「小規模なクラスターにも注意すべき」とお話されていましたが、現在はどこに注意すべきと考えていますか

仮にいまが第4波だとすると、出だしは23区中央部近辺、若者への感染からスタートしました。いま徐々に中央部から周辺部に広がり年齢層も上がってきています。若者のほうが軽症の人が多いので宿泊医療を選択できますが、高齢者は対応できない人も多い。今後入院してくる患者さんが急増することを予想し、準備していこうと思います。
また変異株は中高年層など働く世代も重症化することがわかっています。その対応もしっかりしなくてはと考えています。

最後に、都民へのメッセージをお願いします

現場のスタッフは毎日一人一人の命を救うべく、必死に頑張っています。ぜひ皆さんとも協力してコロナを乗り越えていけたらと思います。わたしたちは最前線にいますが、皆さんもコロナの最前線にいると思って日常できる感染予防に取り組んでいただきたい。皆さんも疲れていると思います。でも一緒に頑張っていけたらと思います。


ありがとうございます!
東京都広報課が管理する東京都公式noteアカウントです。