とっても希少。日本ミツバチ「夢の島はちみつ」
見出し画像

とっても希少。日本ミツバチ「夢の島はちみつ」

東京都広報課です。
夢の島熱帯植物館(江東区)で日本ミツバチのはちみつが販売されていると聞き、植物館を訪ねました。
10年前、植物館のマンホールに日本ミツバチが巣を作っていたのを発見し、育てたら面白いのではと、長野県在住の養蜂家・荒野民雄さんに相談して飼育することになったそうです。
以来、同館では荒野さんに指導を受けつつ日本ミツバチと西洋ミツバチを育てています。
今年は日本ミツバチの生育状態がよく、採蜜したはちみつを「夢の島はちみつ(日本ミツバチ)」として売店で販売することになりました。

画像8

野生に近い日本ミツバチ

日本ミツバチのはちみつはとても珍しいものです。わたしたちが普段買うはちみつは主に西洋ミツバチのもの。明治時代、大量生産が可能な西洋ミツバチが欧米より輸入され、日本ミツバチの飼育は下火になっていきました。
流通に乗らない日本ミツバチの養蜂は珍しく、また野生に近いためコンスタントにはちみつが採れるわけでもありません。
またミツバチには「分蜂」と呼ばれるお引越し作業をする特徴があります。子孫を残すための習性の一つで、新しい女王蜂が生まれる直前に、その群れから新しい家族を作るために旧女王と約半分の働き蜂が出て行ってしまいます。

結構多いお引越し

外敵が多い、異臭がするなど周りの環境が気に入らないときも巣を捨て、群全体で新天地を求めてお引越をします。ある日突然「誰も居なくなりました」ということが起こります。
養蜂する場合は飼育環境を常に良くする配慮が求められるのです。
ですから今回、植物館で日本ミツバチのはちみつが採れ、販売までできることはとても貴重な機会と言えます。

画像2

館内に設置された日本ミツバチの巣箱

画像3

分蜂群を捕捉するために置いてあった空き箱に群が入ってくれてできた巣

小さいけど負けないの

ここで少し日本ミツバチの特徴を紹介します。
特徴として最たるものは、性格が比較的おとなしく穏やかであるということ。やたら人を刺したりしないということがあります。おとなし目の日本ミツバチですがファイターでもあります。天敵であるスズメバチに対して行う「熱殺蜂球」と呼ばれるものを映像などで見たことがある人もいるのではないでしょうか。
集団で抱き着き、体を震わせて発熱。スズメバチのいる中心温度を47度以上にします。スズメバチは46度までしか耐えられないため、熱で蒸し殺されてしまいます。この行動は日本ミツバチにしか見られないものです。
見た目は西洋ミツバチよりちょっと小さく黒っぽい。よく見ると目が大きくてかわいい顔をしています。
担当の一人、平井遥さんもはじめは恐る恐るだったとか。「でもすっかり慣れてきて、今ではとてもかわいい」そうです。

画像1

左から飼育を担当している関達也さん、平井遥さん、長年指導してくださっている養蜂家の荒野さん

画像4

植物館で飼育している日本ミツバチ

まろやかで濃い味わいの蜜

一般に売られている西洋ミツバチのはちみつは特定の花の蜜から採る「単花蜜」と言いますが、植物館で飼育している日本ミツバチは決まった花で養蜂しているわけではありません。野生に近い彼らは館の中や近辺を飛び回り、その集めてきた様々な花の蜜ではちみつが作られます。これを「百花蜜」と呼びます。花の種類を特定しないので採取時期により味が違う点も魅力的です。多種多様な花から集め、加熱処理しないで本来の風味をつめこんだ百花蜜は滋味滋養に富んでいるとのこと。
わたしも少し味見させていただきましたが、わたしの試したはちみつは、かりんのような味わいがしました。濃くてまろやかな、これまで味わったことのない風味でとてもおいしかったです。

画像5

トロリとれたてのはちみつ

これから冬に向かいミツバチも活動しなくなる季節です。はちみつを採りすぎてしまうとミツバチたちが越冬できません。あくまでも人間はその収穫を分けていただくだけ。ですから同館のはちみつも、今ある在庫がなくなり次第販売は終了します。
運よく試せた方は、働き者の日本ミツバチさんに感謝感謝ですね。

画像6

一瓶140グラム入りで1400円。売店で販売中

画像7

夢の島熱帯植物館

ありがとうございます。励みになります!
東京都広報課が管理する東京都公式noteアカウントです。