マヂカでみてね。イキモノマヂカ
戦略広報課です。
遊びのスポットとして水族園は優秀です。雨が降っても影響ないし、大人もこどもも楽しめる。美しい熱帯魚、珍しい魚、ペンギンショー・・ああ、癒されるう。行きたくなってきたー。
江戸川区にある葛西臨海水族園。
「いま何をやっていますか?イチ推しのコーナーは?」
と水族園のスタッフに聞いてみたところ
「『イキモノマヂカ』を見に来てください」とのお返事。
なんだろう「イキモノマヂカ」??
よし、早速見に行こうじゃありませんかあ。
新宿から東京駅―京葉線を乗り継いで行ってまいりました。
「イキモノマヂカ」は見た人が「生き物っておもしろいね、もっと知りたいな」という気持ちになってくれたら、という思いを込めて葛西臨海水族園が企画した特設展示です。
「タベルノマヂカ」「ゾゾゾノマヂカ」「ミクロノマヂカ」「ノゾイテマヂカ」の4つのエリアに分かれていて、海やその近くに生きるさまざまな生物の生態を紹介しています。
タベルノマヂカ
ここは生き物の「食べる」について知ることができるエリアです。
ほとんどの生き物はみんななにかを食べて生きています。口の形もいろいろ。食べ方もいろいろ。なにをどうやって食べているのかな?
「イキモノマヂカ」では1日2回、スタッフが毎回一つのテーマについて生き物を観察しながら話をしてくれます。
この日のテーマは「サカナのたべる」。
真ん中の赤いウキに付いたエサにわらわらと集まって来ているのが「アミメハギ」。全長6センチくらいで一見かわいらしい魚ですが、突き出た口にあるじょうぶな歯で、かなりワイルドにエサを食いちぎっています。
愛嬌があってかわいいのにちょっとコワいアミメハギ。
ゾゾゾノマヂカ
次はゾゾゾノマヂカ。見ると「ぞぞぞっ」としてしまうような生き物のコーナーです。海の堤防やテトラポットの上を「サカサカサカ」とたくさんの足で歩く「フナムシ」。また釣りのエサとしてよく使われる「ゴカイ」が紹介されています。
あまり良い印象をもたれないことが多い彼らも生態系のひとつ。ちゃんと大切な役割があります。また不思議な性質を持っています。
ここでもちょっとご紹介。
フナムシの脚は7対=計14本あります。「ムシ」という名前がついていますが昆虫ではありません。昆虫の脚は3対=計6本。フナムシはカニやエビなどと同じ「甲殻類」の仲間です。
全体的に黒っぽいのですが、周囲の色にあわせて体の色を変化させることもできます。
たとえば黒っぽい虫カゴと白っぽい虫カゴを用意し、それぞれにフナムシを入れます。1時間後、フナムシの体の色を見ると濃い色と淡い色に。保護色に変化することで鳥などの敵から身を守ると考えられています。
釣りのエサとしてよく使われるゴカイ。ゴカイもね、ちょっとゾゾゾとしますよね。でもでも!干潟にすむゴカイはですね、干潟の有機物などを食べることで干潟をきれいにする役割もあるんです。
ゴカイの仲間は約3万種もいると考えられています。
さまざまな環境や暮らし方に合わせた多様な姿形をしているのだとか。
その他、このコーナーでは、知られざるゴカイの魅力をゴカイ研究者が熱く語る動画も観ることができます。
ミクロノマヂカ
わたしたちの身近には、目には見えないくらい小さな生き物がたくさんいることをご存じですか?
水族園の目の前にある海辺の砂の中や海水の中にも多様な生き物がいます。ここではそれら小さな生き物を拡大して大型スクリーンで観察し、その不思議な形の意味などを知ることができます。
顕微鏡で植物プランクトンの一種・ヤコウチュウを見ます。その様子を大型スクリーンで。
チリ生まれの世界一大きいフジツボの仲間・ピコロコの赤ちゃん(ノープリウス幼生といいます)
おまけ ノゾイテマヂカ
海に暮らす生き物の写真を展示。細かい部分も見ることができます。一つ一つノゾイテみると・・。
展示の中にはタカノケフサイソガニが。種類は同じでもよく見ると甲羅の模様が一匹ずつ違うのでした。
海辺の生物についていろいろなことを知ることができた「イキモノマヂカ」。
今夏推しのコーナーです。葛西臨海水族園に行かれたら、ぜひ立ち寄ってくださいませね。
広報東京都こども版7月号にも葛西臨海水族園「水族館で海の生き物の『生きるための工夫くふう』を観察かんさつしよう」が載っています。夏休みの自由研究の参考にいいかも!
写真・イラスト提供:(公財)東京動物園協会(注1、注2を除く)