「行政のホームページにレコメンドは必要?」【#広報DX】東京都の新人が広報DXをやってみた結果(現在進行形)#3
新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。またコロナワクチンに関する情報は首相官邸のウェブサイトをご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
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「行政のホームページにレコメンドは必要?」【#広報DX】東京都の新人が広報DXをやってみた結果(現在進行形)#3

東京都広報課デジタルポータルサイト担当です。皆様、ご意見募集アンケートご回答ありがとうございます。おかげさまで、8000件以上のアンケート回答をいただいております。参考になる情報も多く、とっても励みになっています。「みんな、オラに力を分けてくれ~!」

結果については後日、こちらのnoteでもご紹介し、皆様と一緒に考察していきたいと思います。

●(今までの記事)【#広報DX】東京都の新人が広報DXをやってみた結果(現在進行形)マガジン⇒https://tokyo-metro.note.jp/m/m7455efe27b46
●デジタルポータルサイトプロジェクト詳細⇒https://shintosei.metro.tokyo.lg.jp/leading-project/leading-project-14/
●#ご意見募集 ⇒https://forms.gle/fpS9WG6MpFTXXa9b6

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一般のサイトやニュースアプリによくあるレコメンド(おすすめ)機能は、同様の記事をAIが選定してオススメしてくれる、便利な機能です。「都庁総合ホームページにも導入したら、便利かな?欲しい情報にたどりつきやすくなるかな?」と思って2019年に導入を検討したことがあります。

その当時の結論としては、レコメンド機能がうまく稼働するほどユーザの有意な情報がとれない、という事で諦めました。

物販サイトのAIでは、一度閲覧したり購入したりした商品の類似商品や付随商品が表示されますし、ニュースアプリのAIでは、一度見た記事に合致するキーワードや、出てくる芸能人の名前、情報分野、そのニュースを見た人が次にアクセスしたニュースのアクセス数、ユーザの居住地域や性別等で判定されるようですが、行政のホームページで同じことを実現するにはハードルが高そうです。

行政のホームページを見る人のニーズや場面、行動は様々で、物を比較して購入する時のように同様記事を探して閲覧することは少なく、次に見る記事が関連記事や類似する記事とは限らない場合が多いようです。現状の閲覧者は主に事業者や公務員などで、土日のアクセスが少ないことから、業務の中で閲覧している人が多いと見受けられます。そして、ページの閲覧者の多くが検索エンジンからのアクセスをしていますから、次に見るページが関連性の高い記事とは限りません

「関連記事とは、何か?」という定義を、誰もしないまま、ユーザのアクセスログだけを頼りにレコメンド機能を導入すると、どうなるか。一度関係ない記事を見た人がいると、そのリンクからのアクセス者が増えてリンクが強化されてしまい、全く関係のないオススメリンクがずっと残ってしまう現象が起こります。便利なようで、逆に不便な機能になってしまうかもしれない。

 また、現在の都庁総合ホームページ(ポータル)の担当者内だけで、「関連記事」の定義をしても限界があります。これは、全庁的に、構造的・体系的に「関連」を定義していかなければ、解決しない問題です。例えば、プロジェクトに事業番号を付与してすべてのページに掲載していれば、昨年度の同様の事業を参照できますし、番号によってどこの局のどの部署が担当しているかもわかります。「子育て」「高齢者」等のカテゴリ番号が含まれていれば、番号だけでカテゴライズも分かります。しかし、その事業番号やカテゴリ番号をどういうルールづけで誰がどう付与し、管理していくのか、一度番号を振ったら終わりではなく、新たな事業が毎年出てきますし、組織改編も行われるので番号の付与も単純ではありません

行政サービスに番号を振る、という意味では、「行政ID」や「ユニバーサルメニュー」の構造化・標準化の仕組みも参考になります。

総務省ホームページ 「ユニバーサルメニューと、 行政ID導入による 行政サービスの見える化」
https://www.soumu.go.jp/main_content/000594223.pdf

この資料の例のように、東京都だけでなく国も市区町村も同じ行政サービスに同じ事業番号を利用していれば、ワンストップで手続きを行う事もできるようになりそうです。行政サービスの99%が電子化しているというエストニアも同じような考え方で行政IDを利用しているそうです。

東京都で導入するという話は聞いたことがありませんが、これを入れるとなったら大掛かりなシステム改修が必要になりますし、行政IDの方も子育ての部分は充実しているらしいですがニッチな行政サービスまで番号が振られていなかったりして、そうすると自分で独自の番号を振ったりそれを管理したり・・・とめちゃ大変そうです。この番号管理だけで一般社団法人ができちゃうくらいですから、大変さが想像できます

ユニバーサルメニューに関連するデータ、ドキュメントは、下記からダウンロードでき、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスのもとに無料で利用できます。「利用してるよー便利だよー」とか「大変だったよー」とか、「これから利用するよー」という方いらっしゃいましたら、是非ご意見ご感想いただければと思います。
https://showcase.universalmenu.org/download.html

・・・というわけで、「関連記事」の定義づけができていない現段階の都庁総合ホームページでは、関連記事を見つけたホームページ担当者が頑張って手でリンクを貼る、という作業をしています。担当者のスキルに頼らなければならず、手間はかかるし、間違えたり忘れたりしないように複数人でチェックする必要がありますが、現状ではこれが一番有益な方法です。

目的別・対象者別の検索ページ


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2019年の段階ではレコメンド機能は諦めましたが、「せめてユーザがサイトに来た目的から該当ページにたどり着ける道筋をつけてあげたい」と、「検索ページ」https://www.metro.tokyo.lg.jp/search/index.htmlを作りました。その当時、オリンピックに向けて都庁総合ホームページのトップページをリニューアルする案が出た際に、現状の「政策紹介ベース」のページにするか、「目的別・対象者別」のページにするかで意見が分かれ、「目的別・対象者別」ページは別につくるべし、という命をうけて提案・作成したページです。

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完成後ひっそりと、ヘッダーに虫眼鏡のボタンをつけたのですが、長年目立たずあまり利用がなかったようです。しかし、今年度からトップページに「検索ページ」タイルバナーが登場し、そこから割とアクセスのあるページに昇格しました。(タイルバナーの数調整により出ていない時もあります。)ようやく陽の目を見た「検索ページ」。今回立ち上げを予定しているデジタルポータルサイトの「必要な人に必要な情報を届けたい」という思想を、静的ページで形にしたものになります。(静的ページだから、更新が大変なんだなこれが)

 この検索ページの機能案のひとつに、「#ハッシュタグ」で探す、というものが当初ありました。「#子育て」「#高齢者」等、各局のホームページにつけてもらって、それを全局串刺しで一気に検索できるようにする、という機能です。現状リリースされている「よく検索されるキーワード」はピンポイントで該当ページにリンクしていますが、「#ハッシュタグで探す」は検索結果一覧が表示されるイメージです。

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全局串刺し検索が、なぜ必要か?

そもそも、東京都のホームページが局ごとに別々に管理されていて、それをとりまとめているポータルが都庁総合であるとは、閲覧者の皆さんはご存じないのではないでしょうか。例えば「ブレーキ踏み間違い防止」支援の記事を探そうと思って都のホームページを見たときに、どこの局のホームページまでたどりつけば良いか分かる人がいるでしょうか?また、「ブレーキ踏み間違い防止」というキーワードが分かっていれば検索できますが、そういう支援策があると知らない人に、新しい支援策の情報を、どうやって届ければ良いでしょうか?

そんな時、検索ページの「#高齢者」ボタンを押してもらって、各局の高齢者向けの新着情報が一覧で出てくれば、必要そうな人に必要な情報が届きやすくなるのでは?

いつか、実現したいと思いつつ、「何の#ハッシュタグ=カテゴリを設定すべきか」という定義づけのところで頓挫してしまいました。ハッシュタグを全記事につけていくとしたら、都庁総合ホームページ担当の中だけで完結するものではなく、全局の広報担当者、記事を作成する全所管に、体系的に依頼をしていく必要があります。

「都庁総合」と名前がつくから全局の広報を仕切っているとよく誤解されるのですが、そんな強い権限があるわけでも、情報が集まってくるわけでもない中で、勝手な思い込みのカテゴリ設定はできない。先ほどの行政IDではないですが、都の事業全てを網羅するカテゴリづくりは一朝一夕でできるものではありません。

「でも、全局自動串刺しは、いつか、やるべきだ。いつか、やりたい。いつか、やってやる!」当時、任期付き職員だった私は、本格的に都へのキャリア活用就職を考え始めました。

 今回、デジタルポータルサイトでは、各局の記事に「#高齢者」「#子育て」のようなカテゴリハッシュタグを付与して、そのカテゴリで絞り込み検索ができるような仕組みを考えています。どんなカテゴリの切り方が、ユーザにとって便利なのか?各局に調査をかけるだけでなく、皆さんのご意見を募集中です。是非ご回答をお願いします。

  「自動配信」「プッシュ通知」してほしい情報カテゴリについて
⇒ https://forms.gle/fpS9WG6MpFTXXa9b6

コロナまとめページ手で作ってます(汗)

2020年2月、新型コロナが都内でも拡大しはじめホームぺージのトップページだけでは関連記事を紹介しきらなくなってきた頃、「全局のコロナ関連ページをまとめたページを作成すべし」という命をうけて、コロナまとめページ(新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する情報)https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/tosei/news/2019-ncov.html をつくりました。

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ホームページ担当の間でも、「あのページどこだっけ?」と管理が難しくなっていたところだったので、自分たちの便利帳も兼ねて情報収集し、関連リンクを集めました。

今までにないページですから、どんな分類にすべきか、どういう順番にすべきか、多言語対応はどうするか、ゼロから考えて情報収集し、上司と相談しながらリンク集を作成しました。ニーズの高そうなもの、周知したいものを上の方にするとか、記事が増えてきたらリンクメニューをつけるとか、古くなった記事はアーカイブに移動するとか、日々考えながら更新し続けました

 ある日、コロナまとめページが都庁総合のトップページよりもアクセス数が多くなりました。なんで?っと思って調べたら、ヤフーのコロナまとめページの東京都のトップに掲載されていて、トップページを経由せずに直接アクセスされていたのです。びっくりして職員ではない友達に話したら、「私もあのページ見てるよー」って言われて二度びっくり。

 「え、自分たちのための便利帳のつもりで即席で作った絵も何もないリンク集のページがそんなに頼りにされていたとは・・・(プレッシャー汗)」

今まで届けようと思ってもなかなか届かなかった情報が、「まとまっている」だけでこんなに力を発揮する。やっぱり、全局串刺しで同じようなカテゴリで集めたら便利に違いない!でも、コロナまとめページのような各カテゴリのページを人間が情報収集して人間が更新管理していくのは大変です。これを自動化するのがデジタルポータルサイトの目的のひとつでもあります。

・・・次回「行政のホームページからレコメンドされたら気持ち悪い?」へつづく

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