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東京 i CDC - 新型コロナウイルス感染症対策

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感染症に関する政策立案、危機管理、調査・分析、情報収集・発信など、効果的な感染症対策を一体的に担う常設の司令塔として、新たな拠点となる「東京 i CDC」からの情報発信をピックア… もっと読む
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2020年12月の記事一覧

専門家ボードのメンバーはどんな人?④(感染症診療チーム 石田 直 先生)

東京i CDCの専門家ボードに参画いただいている先生方を順番に紹介していきます。 4回目は、感染症診療チームの 石田 直(いしだ ただし)先生です。 Q.自己紹介をお願いします。 A.岡山県倉敷市の公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構倉敷中央病院で,呼吸器内科主任部長と副院長を兼任しています。また,感染制御室長も兼ねており,院内の感染対策にも関わっています。倉敷中央病院は病床1162床を有し,岡山県西部地域の基幹病院として多くの症例を診ており,特に急性期や救急患者が多いの

専門家ボードのメンバーはどんな人?⑤(検査・診断チーム 宮地 勇人 先生)

東京i CDCの専門家ボードに参画いただいている先生方を順番に紹介していきます。 5回目は、感染症診療チームの 宮地 勇人(みやち はやと)先生です。 Q.最初に自己紹介をお願いします。 A.東海大学医学部の宮地勇人(みやちはやと)と申します。この度、東京iCDC専門家ボードの検査・診断チームの一員に加えて頂きました。専門分野は、臨床検査学(遺伝子関連検査、臨床血液検査)です。付属病院では、臨床検査科と血液内科(外来)の二足のわらじを履き、院内感染対策を任されて四半世紀と

専門家ボードに新チームを設置し、新たに外部アドバイザーも選任します!

新チームの設置と外部アドバイザーの選任 ● 東京iCDCでは、専門家ボードの中に「疫学・公衆衛生チーム」、「感染症診療チーム」、「検査・診断チーム」、「リスクコミュニケーションチーム」、「感染制御チーム」を設置して具体的な検討を進めています。 このたび、感染防止対策をさらに強化するため、「微生物解析チーム」及び「研究開発チーム」を新たに1月4日より設置します。 また、「東京i CDC専門家ボード」が調査・研究する事項に関して、客観的な立場から知見を活かした助言をいただく外

「本当は言いたい記者の本音」聞いてみました。

こんにちは。東京iCDCリスコミチームです。 都では、新型コロナウイルス感染症について、日々さまざまな情報を発信していますが、情報を正しく・速やかに都民のみなさんにお届けするために欠かせないのが、報道メディアとの関係です。 報道メディアは、公共に資するというジャーナリズムの使命にのっとり、行政機能を監視する役割を担っています。そこには一定の緊張感が必要ですが、コミュニケーション不全を起こすほどに緊張が高まると、かえって公共の情報共有が上手くいかなくなるというジレンマがあり

「新型コロナウイルス感染症都民向け感染予防ハンドブック」を公開しました!

東京iCDCでは、都民の皆様に、新型コロナウイルス感染症を正しく理解し、対策をしていただくために、「新型コロナウイルス感染症都民向け感染予防ハンドブック」を作りました。 ハンドブックは、こちらからダウンロードしていただけます。 新型コロナウイルス感染症は誰でもがかかる可能性がある病気で、ウイルスが伝播するため、他の方へ感染が広がって伝播して広がってしまいます。 その一方で、世の中には新型コロナウイルスに感染したら重症になりやすい高齢者や病気をもった人がたくさんおられます。

専門家ボードのメンバーはどんな人?②(検査・診断チーム 石井 良和 先生)

東京 i CDCの専門家ボードに参画いただいている先生方を順番に紹介していきます。 2回目は、検査・診断チームの石井 良和 先生です。 Q.最初に自己紹介をお願いします。 A.東邦大学医学部微生物・感染症学講座の石井良和(いしい よしかず)と申します。この度、東京iCDC専門家ボードの検査・診断チームの一員に加えて頂きました。 私は、これまで細菌がどのようにして抗生物質に抵抗するのか調べることを研究テーマとしてきました。抗生物質が効かない細菌を耐性菌と呼ばれ、そのような菌

専門家ボードのメンバーはどんな人?①(疫学・公衆衛生チーム 中島 一敏 先生)

東京 i CDCの専門家ボードに参画いただいている先生方を順番に紹介していきます。 1回目は、疫学・公衆衛生チームの中島 一敏 先生です。 Q.最初に自己紹介をお願いします。 A.このたび、東京iCDC専門家ボード、疫学・公衆衛生チームメンバーとな りました大東文化大学 スポーツ健康科学部 教授の中島 一敏(なかしま かずとし)と申します。 専門は、実地疫学/アウトブレイク対応、感染症危機管理です。 これまで、国内のワクチンで予防できる感染症(麻しん、風しん、B型肝炎等)

入院患者データによる重症化リスク等の解析を進めています(その1)

1.はじめに感染症診療チームでは、国立国際医療研究センター 国際感染症センターの大曲 貴夫 センター長が中心となり、国の「COVID-19 に関するレジストリ研究 ( https://covid-registry.ncgm.go.jp)」から、都内の入院患者のデータを抽出して重症化リスク等の解析を行っています。 令和2年12月2日に開催した「第42回東京都新型コロナウイルス感染症対策本部会議」において、大曲先生より現時点での状況の説明を行いましたので、その内容について、お知

入院患者データによる重症化リスク等の解析を進めています(その2)

「入院患者データによる重症化リスク等の解析を進めています(その1)」は こちら 6.第1波・第2波 臨床学的特徴の概要次に、第1波と第2波それぞれの特徴について比較していきます。 7.第1波・第2波 発症から入院までの期間・発症から入院までの期間は、第1波の中央値が7日、第2波の中央値が5日  となっており、第2波で日数が短縮されています。 8.第1波・第2波 年齢別男女登録数・第2波は高齢の患者が減少した一方、中年・若年の男性や若年の女性の  患者が増加していると

入院患者データによる重症化リスク等の解析を進めています(その3)

「入院患者データによる重症化リスク等の解析を進めています(その2)」は こちら 13.入院時無症状者の年齢別男女登録数・併存疾患の    割合 ・次に入院時に無症状だった患者についてですが、全期間を通じて、高齢者  や乳幼児が多いという傾向がありました。 ・入院時の無症状者では、高血圧、糖尿病、高脂血症に加えて、認知症、  脳血管障害などの併存が認められました。 14.入院時無症状者の薬剤投与・呼吸補助治療・喫煙    の割合・治療目的での薬剤投与は、ファビピラビル